睡眠と体温の関係~体温を味方につけて睡眠の質を上げる6つの方法~
こんばんは!
「5年先も10年先もより健康でより元気にいられる身体を手に入れる」がコンセプトの旭川市整体サロンあさひの藤島佑人(@seitaiasahi)です。
- 睡眠と体温の関係がわかる
- 体温をうまく利用することで睡眠の質を向上させられる
- 自分で体温をコントロールできるようになる
本日のテーマは「睡眠と体温の関係について」です。
ふじさん
暑いと寝つきが悪い、逆に寒いと寝つきが悪い。
外気温によって眠りやすい日や眠れない日などがあるのではないでしょうか?
睡眠と体温はどのような関係性があるのでしょうか?
ぐっすり眠りたいなら、この人間の身体に起こる体温変化をしっかり理解しておくことで色々な対策が出来るかもしれません。
本日はそんな内容です。
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睡眠と体温
質の良い眠りであれば体温は下がります。
この体温の低下が人間には欠かせません。
人間の体温は睡眠時より覚醒時の方が高く、睡眠中は温度を下げて臓器や筋肉、脳を休ませ、覚醒時は温度を上げて身体の活動の維持をします。
ただし、これはあくまで身体の内部の体温(深部体温)の変化の話です。
体温は「筋肉や内臓による熱産生」と「手足からの熱放散」によって調節されています。
深部体温は日中に高くて夜間に低いが、手足の温度(以下、皮膚温度)はその全く逆で、日中に低くて夜間に高いです。
覚醒時には通常深部体温の方が皮膚温度より2℃ほど高く、皮膚温度が34.5℃の人であれば起きている時の深部体温は36.5℃ということになります。
健康な人の場合は、入眠前には手足が温かくなります。
皮膚温度が上がって熱を放散し深部体温を下げているのです。
この時、深部体温と皮膚温度の差は2℃以下に縮まっています。
つまり、スムーズな入眠には深部体温と皮膚温度の差が縮まっていることが鍵となります。
赤ちゃんも眠たくなると手足が凄く熱くなるいうことを感じたことはありませんか?
つまり、眠たくなると手足からの熱放散が起こり、その後に深部体温の変化が起こるという反応があります。
体温を味方につけて睡眠の質をあげる6つの方法をご紹介
就寝90分前の入浴
入眠時に意図的に皮膚温度を上げて、深部体温を下げる。
この「上げて、下げる」というのが良質な睡眠には欠かせません。
深部体温と皮膚温度をより縮める方法として紹介したいのが入浴です。
皮膚温度は変化しやすい。
冷たい水をつければ冷たくなるし、お湯につかったり、ストーブに近づいたりするとすぐに上がります。
だからといって、41℃のお風呂に入れば皮膚温度や深部体温が41℃になるというわけではありません。
そんなことになったら病気になってしまいます。
人間の身体は自律神経の働きでホメオスタシス(恒常性)が保たれているので、入浴による皮膚温度の変化はせいぜい0.8~1.2℃程度です。
身体は筋肉や脂肪といった遮熱作用のある組織で覆われており、なおかつ深部体温はホメオスタシスの影響下にあるので、そう簡単には変動しません。
ですが、入浴はその深部体温を動かす強力なスイッチになります。
40℃のお風呂に15分入ったあとに深部体温を測定すると、深部体温は約0.5℃上がります。
深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質があるので、入浴で意図的に深部体温を上げると入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり熟眠につながります。
0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでの所要時間は90分です。入浴後更に下がっていくのはそれからです。
つまり、寝る90分前に入浴を済ませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠出来るというわけです。
シャワー
なかなか毎日お風呂にお湯をためて入る時間がないという人も多いですよね。
そんな人はシャワーという選択肢しかありませんよね。
シャワーや40℃未満のぬるいお風呂に15分入った場合、深部体温は0.5℃も上がらないし元に戻るまで90分もかかりません。
「忙しくて寝る90分前に入浴をすませるのは無理だ」という方は、深部体温が上がりすぎないよう、シャワーかぬるいお湯での入浴をおすすめします。
温泉でさらに効果アップ
40℃のお風呂に15分入ると深部体温が0.5℃上がるというのは理解できましたね。
通常のお湯と温泉では深部体温にどのような違いがあるのか気になりますよね。
炭酸泉やナトリウム泉といった温泉浴の方が普通浴よりも深部体温が大きく上がります。 熱放散後の深部体温も温泉浴の方が普通浴よりも大きく下がることがわかりました。
睡眠のスイッチとしては深部体温を大きく上げて下げられる「温泉」の方が強力だといえます。
ただし、ナトリウム泉は入浴後の疲労感が強く、いわゆる「湯疲れ」や「のぼせ」などの症状が起きてしまいます。
「湯疲れ」には複数の原因があるが、「発汗による水分ミネラルの流出」「入浴前後の血流変化」が身体の中では生じています。
炭酸泉では湯疲れがないと言われていますので、疲れを癒しにいく温泉は炭酸泉が良いでしょう。 温泉に入るには水分とミネラルの補給が必須ですね。
水分補給の重要性を書いている記事はこちらからご覧ください。 ⇒水を飲んで健康になるためのおすすめの方法をご紹介
ミネラルをしっかり摂る重要性を書いている記事はこちらからご覧ください。 ⇒塩の効能を知る。あなたの身体に塩足りていますか?
足湯
「時間がないならお風呂よりもシャワー」と説明しましたが、シャワーよりも効果的な速攻スイッチがあります。
それは、「足湯」です。 熱放散を主導しているのは、表面積が大きくて毛細血管が発達している手足です。
「足湯」で足の血行を良くして熱放散を促せば、入浴と同等の効果があると言われています。
入浴は物理的に時間がかかるが、足湯ならそれほど時間はかかりません。
入浴はおもに「深部体温を上げるアプローチ」。
体温が大きく上がって大きく下がる分、時間がかかります。
その点、足湯はおもに「熱放散のアプローチ」。
体温の上昇は大きくないが、その分深部体温を下げるのに貢献してくれます。
寝る直前でもオーケーという点からも、足湯は多忙なビジネスパーソンにオススメの方法です。
靴下は履かない
「足が冷たくて眠れない」という人は女性に多いです。
「寝る時も靴下を履いています」という話をよく耳にします。
冷え性の原因は様々で、「血管が細い」という遺伝の影響もあります。
たばこも血管を細くするので、ヘビースモーカーは大抵冷え性です。
いずれにしろ手足からの末梢血管が収縮しており、熱放散が起こりません。
だから、靴下で足を温めて末梢血管を広げ、血行を良くするのは理にかなっています。
【靴下を履いて足を温める⇒靴下を脱いで熱放散し、深部体温を下げる⇒入眠】 このようなプロセスが理想です。
しかし、冷え性で悩んでいて「靴下を履いても足は冷たいまま」という人は多いです。
なかなか寝付けず、結局は履いたまま入眠してり、重ね履きしたりすると聞きますが、靴下を履いたまま寝てしまうと、足からの熱放散が妨げられてしまいます。
足から熱が逃げない状況は「深部体温が下がりにくい」ことを意味し、「眠りの質の悪化」にダイレクトに影響します。
一時的な着用にとどめるか、よほどの冷え症でもない限りは避けた方が眠りのためになります。 寝る前に靴下を脱いで寝ることをおススメします。
運動やストレッチなどで日頃から足の血流を良くすることも必要ですね。
室温調整
例えば、室温が高すぎると必要以上に汗をかきます。
入眠後は自然と体温が下がります。
そのうえ、発汗による過剰な熱放散があると体温が下がりすぎて風邪をひいてしまう。
これが夏風邪の原因の1つです。
また、温度が高いと湿度も高い場合が多いです。
湿度が高すぎると発汗しなくなり、手足からの熱放散を妨げられ、眠りが阻害されます。
逆に、室温が低すぎると血行が悪くなり、熱放散も起こらず眠れないでしょう。
ある調査によると睡眠に適した室温は15.5℃~20℃とかなり涼しいです。
これより高すぎたり低すぎたりすると睡眠を阻害する可能性があります。
まとめ
体温を味方につけて睡眠の質をあげる6つの方法を解説しました。
知っていることで実践できることがたくさんありますね。
深部体温と皮膚温度は密接に関わっていますし、人間の身体に備わっている体温調節のメカニズムを理解して質の良い睡眠をとっていきたいですね。
まずは、できそうなところからチャレンジしてみることをおススメします。
質の良い睡眠とはどのような睡眠なのかということをまとめている記事 ⇒質のいい睡眠とはとのような睡眠なのか?
夜寝る時にはどのような姿勢が良いのかということをまとめている記事 ⇒睡眠の質を向上させる方法~どのような姿勢が良いのか~
自然の力を用いて、睡眠の質を向上させる方法をまとめている記事 ⇒睡眠の質を向上させる方法~アーシングの驚くべき効果~